ジャズとコーラス |
(9) 4人の新入生 The Four Freshmen
It's
A Blue World (in English) |
Stan Kenton(1911-1971) |
スタン・ケントンが1950年にオハイオのデイトンという町を訪れたとき、「ケントン・バンドのようなサウンドを出すコーラス・グループがいるけど聴いてみないか?」と云われ、エスカイヤ・ラウンジに連れて行かれました。聴いてぶっ飛んでしまったのです。ケントンは彼らを早速キャピトル・レコードに連れて行きました。初期のフレッシュメンはケントン楽団の編曲者ピート・ルゴロの編曲が多いのは、こういう経緯があったからです。後にピート・ルゴロ楽団ともLPを出しています。
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誰がケントンを連れていったのかは、ついに長い間、不明のままになってしまいました。ケントンに聞きに行くわけにもいきません。 それが、96年になって判明しました。DJをやっていたGene Barryという人だという情報が、デイトン・デイリー・ニュースでかつて芸能の編集をしていた、Dale Stevensから寄せられたのです。 後年、フレッシュメンのコンサートの伴奏をしたケントンが、司会もやったのですが、 "Our band sounds like Four Freshmen" と聴衆をわかせます。 |
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Group #1
Group #2
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Group #3 Four Freshmen Societyという国際ファンクラブがあります。日本人では95名(2002.11現在)がメンバーとなっています。98年春に40名くらいが全国から集まりました。4パートに分かれて、あの4 Freshmen サウンドを再現しました。興味のある方は、 FFS日本代表、市浦 靖氏までメールを。 小生もメンバーです。 Group #4
フレッシュメンの初来日は1964年、Group #4の時代です。 Group #5
1973年、Bill Coomstockに代わりRay Brownが入った。コンサートは中野サンプラザでした。ギターがキーボードになった。1977年まで。 Group #6
Group #7
Group #8
Group #9
Group #10 Group #11
Group #12
Group #13
Group
#14 Group
#15 Group #16
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Group #17
Bob Flaniganが引退、マネージャーとなる。 Group #18
上の写真は、骨董通り旧Blue Noteでのライブ。 Group #19
Group #20
1996年、目白のFour Seasons Hotelで一晩だけのライブがあり、翌日帰って行った。 日本まで来て1泊、こんなことは2度とない。 Group #21
このメンバーで2001年に来日し、さくらんぼうでのFFS日本支部の会合に出席し歌ってくれた。 Group #22
この写真は1年5ヶ月ぶりに日本に帰ってきたFFです。赤坂B flatでのライブでのものです。 |
フレッシュメン独特のオープン・ハーモニーの高いメロディを唄うオリジナル・メンバーのボブ・フラニガンがその後も1992年までがんばり、4フレッシュメンを絶やさないで今日まで60年間も生き延びてきたのです。引退後、ボブはグループのマネージャーに専念してきました。 メンバーは2001年9月に12年の間活躍したGreg StegemanがCurtis Calderonに交代しました。そのため、コーラスのパートが全面的に入れ替わりました。FF No.22は左からBob Ferreira, Vince Johnson, Brian EichenbergerそしてCurtis Calderonです。
となりました。現メンバーのCDは、2005年現在、”Four Freshmen -In Session”、”Four Freshmen - Live in Holland”です。いずれも御奨めですが、In Sessionはほとんどの曲が今までのグループで唄われていない歌ですし、アレンジも今のメンバーによるものが多く大変興味深いです。 これを聴くと、4フレッシュメンも新しい時代を迎えた感が強いです。つまり、昔からのOld FreshFanが自分達の郷愁を求めて彼らのパフォーマンスを見聞きするところから脱皮して、彼らと同じ世代あるいはもっと若い世代の人たちにファンが増えてフレッシュメンを支持してゆくようにならなければならないと思います。 最近はライブでも、懐メロと新曲の双方を唄っていますが、だんだん彼ら独自の路線に移っていかないと若者のファンが増えないと思います。とにかく、古いスタンダードを歌っても今どきの若者にはアピールしません。新しい歌でヒットを飛ばさないといけないと思います。 しかしながら、50年以上も前に結成され、その独特ともいえるスタイルを脈々と守りつづけるFreshmenは何というグループなのでしょう。それがVocal Group of the Yearとはアメリカっていい国です。いいものがいつまでも大事にされるのです。 Group #23
となるとのことです。Vince Johnsonはグループを去ることになりました。個人的には残念至極です。(2013/10/17) Group #24 Announcement: The Four Freshmen announce a new addition to America’s most enduring vocal harmony group. Continuing their staggering 67 year legacy, Tommy Boynton joins as lead singer and bassist. The Four Freshmen have released over 60 albums, won numerous DownBeat and JazzTimes readers’ polls, and have been honored with the Satchmo Award for unique and enduring contribution to the living history of jazz. The Four Freshmen remain the Acclaimed Masters of Harmony presenting their unique brand of vocal pop harmony of headlining concerts around the globe. As the Wall Street Journal proclaims, “Long live The Four Freshmen, may they never graduate.”
1996年に来日した時にMike BeisnerからBrian Eichenbergerに交代しました。それから19年もトップを歌っていました。Bobは自分より後に入ったメンバーが立て続けに2人辞めました。心なしか寂しそうな顔に見えます。 (2015/2/6) Group #25 The Four Freshmen are thrilled to introduce Jon Gaines! Jon will replace Curtis Calderon. After 15 years with The Four Freshmen Curtis isn’t leaving the business, but will be found playing locally in San Antonio where he can remain close with family and avoid those airport lines! Curtis remains a friend of The Four Freshmen and will continue to be involved with the Freshmen in a behind the scenes capacity. Curtis is pleased with the selection of Jon. Jon joins a long legacy of extraordinary talent. Bob, Stein, and Tommy all look forward to the musical influence Jon will bring to great legacy that is The Four Freshmen.
Curtisも続けていなくなりました。私の知り合いはボブ1人になってしまいました。Curtisの後任はJon Gainesです。 Curtisが辞めたくなった気持ち、よく分かります。Group 23からFFサウンドが何処かに行ってしまいました。 (2017/1/5) Group #26
入ったばかりのJon Gainesが去り、Jake Baldwinが加わったようです。市浦情報です。 (2020/2/24)
Group #27 We are pleased to welcome Ryan Howe to The Four Freshmen! Hailing from the rural mountains of Pennsylvania, and currently residing in Creston, Iowa, Ryan sings the lead part and plays bass. We look forward to the immense talent and love he will bring to our 72-year legacy! A heartfelt thanks to our friend Stein Malvey for his wonderful 7-year contribution to the group. The Four Freshmen:
(2020/11/30) |
Bob Flanigan and Kristian Lindeman |
結成50周年記念 1998年9月19日にフォー・フレッシュメン結成50周年記念のパーティがラスベガスで開かれました。 FreshFan Kristian Lindemanはフレッシュメンを称えるコーラス"Ode to the Four Freshmen"を作り、自分のカルテットで披露しました。 写真はその歌を嬉しそうに受け取るボブ・フラニガンです。贈呈者はもちろんリンドマンです。 |
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■■■■■■■ 今年は60周年 2008/7 |
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現在のグループの少し前まで80年代から90年代までFFの強力なメンバーだったMike Beisnerが、2008年7月6日に53歳の若さで亡くなりました。FFSのDon Bolandから9日に訃報が届きました。 オリジナル・メンバーで元気でいるのは、ボブ・フラニガンとロス・バーバーの二人だけです。ドンバーバーの自動車事故死は1961年と古い話ですが、初代のベース、ハル・クラッチは1970年、2代目のケン・エライアは1968年、3代目ベースとして黄金時代を唄い続けたケン・アルバースも長い闘病生活の後、2007年に亡くなっています。 昨、2007年はJazz Time誌の読者の人気投票で、FFはボーカルグループ部門でNo. 1になりました。いつもの通り、Don Bolandから私にも投票依頼が来ました。1つのメールアドレスから1票しか投票できません。私は2箇所から投票しました。2位以下は、New York Voices, Manhattan Transfer,Take 6といった常連が並んでいます。
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■■■■■■■ The Four Freshmen Members List |
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Four Freshmenはよそのグループのような分派活動やお家騒動は起こっていません。この70年間に上記28人のメンバーによるグループ#1から#27までの直系のグループだけです。 2008年5月にBob FlaniganとRoss BarbourはButler大学から名誉博士号を授与されました。 ⇒こちら
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■■■■■■■ ビル・コムストック死去 (2016/11/24) ⇒ 詳細 |
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■■■■■■■ レイ・ブラウン(group#5)死去81歳(2020/11/11)
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■■■■■■■ 今年は75周年 2023 今年のFFS Conventionは75周年記念の祝いだとChez Coneからの知らせがきた。 FFS日本支部からも、市浦さんら何人かのメンバーが参加するだろう。 (2023/2/28) |
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FF関連ページ |
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Graduation Day | |||
Indian Summer | Four Freshmen Facebook | ||
Rain | FF in Tokyo, 2001 | ||
Accident | |||
Bob Flanigan Passed Away | OZ SONS's Friend | ||
Ross Barbour Passed Away | |||
Bill Comstock Passed Away | |||
It's A Blue World | |||
おまけ 自分たちで楽器伴奏をしながら歌うコーラスグループなんて、彼らの他にはいないと思っている人が100人中99人だと思います。いかがですか? それがフレッシュメンより6年も前に、リオデジャネイロで結成されたOs Cariocasというグループがあります。私も70年間知らずにいたのですが、彼らとメール交換もしてしまいました。 |