ジャズと小噺

(2) 蓋し名言

Louis Armstrong(1900-1971)
ルイの語録にこんなのがあります。

What is jazz? "Baby if you don't already know, you're never gonna know the answer."

ルイの音楽を聴いて「ジャズとは何なんです?」と聞くのは野暮というものです。理屈というものは、学者とか評論家が後からすべてこじつけるものなのです。ルイの音楽をジャズという定義もあるくらいです。

ルイは"Satchmo"というニックネームで呼ばれます。1930年代の初めに英国に行った時、ルイの本来のあだ名であった"satchelmouth"(がま口の意)をイギリス人が"satchmo"と聞き間違えてしまいました。

それ以来、ルイは「サッチモ」と呼ばれるようになったのです。

サッチモが1953年12月に来日し、浅草国際劇場の楽屋でラーメンに舌鼓を打っている写真です。テナーサックスの芦田ヤスシさんが送ってくれたものです。


Miles Davis(1926-1991)

「サッチモはべしゃりだけでもズージャだ!」

と言ったのは、ルイの後継者といわれた、かのマイルス・デイヴィスであります。

最近、掘り出したお気に入りの名言に

"Jazz is night, the rest is day".

という洒落たのがあります。Max Morganという人の言です。うまいこと言うものですなあ。


Mitch Miller(1911-2010)

毎週日曜日になると、NHKテレビで「ミッチと歌おう」という番組が昼のお茶の間を独占しました。古い話ですが、1963年に始まりました。

54年に売り出されロック時代の皮切りとなった、ビル・ヘイリーの”Rock Around The Clock”がベストセラー・チャートのトップを走っていたのですが、ミッチ・ミラーがこれを引き摺り下ろしベストセラーとなりました。しかし、ミッチ・ミラーは

「ロックンロールは音楽のベビーフード」

と言い切っていました。


Pythagoras
(BC580?-BC500?)

紀元前の数学者、ピタゴラスの名前は、中学生以上の人には「ピタゴラスの定理」と呼ばれる「3平方の定理」でよくご存知でしょう。

しかし、ピタゴラスに音楽での業績があることを知らない人の方が多いでしょう。そのピタゴラスの言です。

「弦の響きには幾何学があり、天空の配置には音楽がある」

ピタゴラスは、2つの音の周波数比が簡単な整数の比になるとき、協和することを発見しました。数学的にシンプルなものが美しいと感ずるのは音楽に限ったことではありません。ピタゴラス音律と狼音(7楽章)


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