歌と歌手にまつわる話 Story of Songs and Singers |
(276) ほんごさとこ Do You Know What It Means To Miss New Orleans? |
2019年7月にマヌエラのスペシャル・ライブがあり、ほんごさとこが歌いに来た。ライブハウスではないマヌエラで3度目の出演だ。 人気があるという証拠だろう。 普段、誰も歌わない”Do You Know What It Means To Miss New Orleans?”を歌った。ピアノの野村耕一郎が、タイトルを言われた時、一瞬ためらいの表情を見せた。そこで、ほんごさとこは別の歌に切り替えて歌ったが、その後で「やろう」と言って歌うことになった。 如何に、普段誰もが唄う歌でないという事がお分りだろう。 |
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◆ ◆ ◆ この歌は特に家内が大昔から好きな歌で、25年ほど前にデュエットに編曲して歌い続けてきたわが家のFavorite Songなのだ。 そもそも、この歌は1947年の映画「ニューオリンズ」への挿入歌だが、Eddie DeLange(詞)、Louis Alter(曲)が書いた名曲である。映画では、サッチモとビリー・ホリデーがウディ・ハーマン楽団バックに歌い有名である。
ジャズの創成期のミュージシャンはニューオリンズからシカゴへ移り、ギャングどもの庇護を受けた。1930年代に入るとジャズの中心はニューヨークに移って行く。 そんなジャズミュージシャン達が、遠いニューオリンズを懐かしむ気持ちを歌ったものである。 ■■■■■■■ さらに、2005年にニューオリンズを襲った未曾有のハリケーンで壊滅的な打撃を受けたニューオリンズを思い出させる歌としてリバイバルしています。カトリーナによりニューオリンズで演奏活動ができなくなったPreservation Hall Jazz BandのメンバーがNYCに招かれ、この曲をMSNBC TVで演奏し、見る人の涙を誘いました。 (2019/7/13・ほんごさとこ誕生日に) |
今日は2022年9月7日、All of Me Clubでライブがあるからと池貝さんからの電話で、2人で聴きに行ってきた。わかGは昔から人が持たないような厳しい耳を持っている。何に厳しいのかというと、英語の発音である。それも通常の話をするときの発音も勿論だが、英語の歌を歌う時の発音のことなのだ。Singer's Englishのこと。 厳しい耳と言ったのは、終戦後、4歳半の時から我が家にホームステイのCaptain Shrader(米軍大尉)に抱っこされて英語を毎晩叩きこまれ、5歳の時には片言で喋っていた。小学生時代は、英国人、中村キルビー・メリー先生の英会話レッスンに毎週通った。大学時代はワシントンハイツの米軍家庭に週一通った。初めはMrs. Stanford、一家が帰国してMrs. Pollyと、東京オリンピックでワシントンハイツが無くなるまで通い続けた。 40代の時、在日の名ジャズ歌手、Dolly Bakerに出会い、わかGのジャズ師匠になってもらったのは80年代のことだった。DollyにSinger's Englishを口移しで教えてもらった。何ともガキの時からオジサンになるまで、いい英語環境に育ったのです。
さとこちゃんは見事に歌ってくれました。さとこちゃんの歌と英語に、わかGの耳は喜んでいました。 (2022/9/7)
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