ジャズと小噺

(5) 進駐軍のお好きな音楽
戦後、進駐軍を相手に日本のバンドマンたちが稼がせてもらいました。一口に進駐軍といってもいろいろです。 昔のミュージシャンから聞いた話です。

 兵隊たちにはカントリーがうけたといいます。

 下士官たちにはハワイアンがうけたといいます。

 そして、将校クラブではジャズがうけたといいます。

アメリカは巨大な国ですから、ほとんどの土地がCountry Sideであります。ジャズは大都会で育った音楽ですから、すべてのアメリカ人がみんなジャズが分かると思うと間違いのようです。ジャズを好む人は日本と同様一部なのです。

こんな風に書くとジャズが偉そうに見えてしまうかもしれませんが、そういうことが言いたいのではありません。カントリーの歌にもハワイアンの歌にもロックの歌にも、すばらしいソング・ライターがいるのです。いい歌が沢山あります。そういう歌は貪欲なジャズ歌手たちが自分のレパートリーに取り上げているのです。

ジャズはそれが出来るアドバンテージをもったジャンルといえましょう。


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