歌をつくる人にまつわる話 The Story of Songwriters |
(7) Gordon Jenkins Good-Bye | ||
Gordon Jenkins(1910-1984)
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シナトラのための編曲・指揮をたくさん手がけたオーケストラのリーダーとして有名です。自分の作詞作曲した美しい歌がありますが、あまり知られていない玄人好みのいいものがあります。とにかく甘いメロディーの曲が多いです。とにかく音作りの名人です。とにかく大好きな作・編曲家なのです。
その中でもわたしは"This Is All I Ask"と"P.S. I Love You"という歌が大好きです。 後者はジョニー・マーサーが作詞しています。 |
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"Good-Bye"はベニー・グッドマン楽団のクロージング・テーマですね。この曲をめぐる「ジェンキンス問題」(3楽章)というのがあります。謎のような話です。ジェンキンスの息子、Bruce Jnkinsは音楽関係ではなくスポーツライターでしたが、父親の伝記「Goodbye in search of Gordon Jenkins」を書きました。答がありました。 ⇒ ジェンキンス問題 |
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シナトラがリプリーズ・レコード会社を設立し、たくさんのシナトラの歌、およそ500曲をあらためてレコーディングしていますが、"SINATRA TRILOGY"は過去・現在・未来と時代をわけて吹き込んだ3部作のアルバムです。この3人が編曲・指揮をしています。その「未来」は全曲ゴードン・ジェンキンス自身が作曲したミュージカルであります。彼のオーケストラの編曲は感動的です。 シナトラが1950年代半ばから1980年代に至るまで円熟した歌を残せたのは、最高のオーケストラのリーダーが素晴らしい編曲と伴奏をしたからといって過言ではありません。 1940年代のトミー・ドーシー楽団もシナトラの一時代を築いたのですが、それとは違ったシナトラを引き出したのは、ゴードン・ジェンキンス、ネルソン・リドル、そしてドン・コスタではないでしょうか。 ドン・コスタはポール・アンカのデビュー盤、なつかしいDianaを編曲しています。そんな関係からMy Wayをシナトラが唄ったものと考えられます。彼のかわいい娘、Nikka Costaがスタンダードを唄っていたのをご存知ですか。 この3人のオーケストラが作り出す感動的なサウンドは、シナトラならずとも誰でもが好きになると思います。 |