歌と歌手にまつわる話 |
(119) ユナ・メイ・カーライル Walkin' By The River |
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Una Mae Carlisleという忘れ去られた美人歌手がいます。シンガーであり、ピアニストであり、作詞作曲までするという才女です。昭和7年(1932)、ファッツ・ワラーが仕事でシンシナティに来た時に彼女を見つけ、自分自身のラジオ番組Rhythm Club Show に出演させました。これがユナメイのプロ活動のきっかけです。わずか14歳の時です。 私の回りでは、彼女の名前は話題に上がりませんでしたし、私自身も聴いたことがありません。ところが、千葉県大網にお住まいでジャズの生き字引のような住田さんから、 |
「ご無沙汰しております。ユナ・メイ・カーライルの全集CD、1938-1941、1941-1944、1944-1950、既に廃盤となったフランス盤を探している」 とCDの画像まで添付したメールが入りました。 レコーディングした当時はシングルのSP盤です。それが2002年に3枚のCDに集められて売り出されていました。今ではレアものとして中古市場に出てくる場合があるだけです。 私があらためて探したところ、運よく一番身近なamazon.comに出ていました。1938-1941は1枚だけでした。すぐに住田さんに知らせました。このような珍しいCDはいい値段がついているのです。 Fats Wallerとのデュエット”I Can't Give You Anything But Love”も貴重品ですし、Lester YoungやBenny Carterらとの共演が上記の盤に入っています。その中に、彼女の書いた”Walkin’By The River(1940)”という洒落た歌があります。
Wikipediaなどインターネットでは1915年生まれと書かれていますが、John Chilton,”Who's Who of Jazz”とLeonard Feather,”Encyclopedia of JAZZ”では1918年となっています。よくあることですが、デビュー当時、若すぎるので年齢を3年さば読んでいたのかもしれません。 Patti Austinは5歳でRCAと契約したといいます。アメリカの子供の労働基準に引っかかるので1948年生まれにしました。本当は1950年生まれです。(2010/7/13) |