SUEのエッセー

ハノイ音楽談義B

(ブラームス1番をハノイ・オペラハウスで聴く)


また、「カッパさん」で始まるハノイからのレポートが入りました。4週間振りです。はるか離れたハノイから末続はインターネットで「楽友」を眺め、楽友の顔を思い浮かべながら短いエッセーを送り続けてくれています。まだ、2,3年は帰ってこられないような様子です。12期の皆さん、末続にメールでも送ってやってください。(Webmaster)

カッパさん、
昨日の夜、例のオペラハウスで、「日越文化交流協会」「ベトナム・日本商工会」の主催による、日―越交流イベントの演奏会がありました。


オペラハウス

ハノイで活動をしている企業に抽選で招待状が配られ、家内と二人で聴きに行ってまいりました。演奏は、本名徹次指揮ベトナム国立交響楽団で、曲目はブラームス交響曲1番。

・指揮者が指揮台に上がって、まさに棒を振り下ろそうかとした時に、廊下を走り回る子供の歓声が聞こえてきて、指揮者が一時壇を降りてしまったり、

・楽章が終わるごとに拍手が起こって(これ自体は別に悪い事ではないのでしょうが)、次の楽章への想いが途切れてしまったり、

・曲が始まっているのに、隣のベトナム人のご婦人たちのお喋りが止まらず、致し方なく僕が「注意」しなくてはならなかったり、

と、色々ありましたが、一応は楽しめました。

フルトヴェングラーやカラヤンや小澤と比べる気は毛頭ありませんし、色々と言うと、またカッパさんに、「Vietnamのような異国の地でこんなコンサートを聴けるだけでもありがたいと思わないと罰が当たるでしょう」と言われるでしょうから、止めておきますが、下の、


ブラームス交響曲1番

ハ短調からハ長調へ転調した後の、Thema(ソ・ドーシドラーソ・ド・レーミレミードレーレ・・)の旋律に、どうしても「重さ」と「ブラームス特有の鬱々とした気分と、それからの解放・・」を共感できなかったのは一寸残念ではありました。

それでも客演のオーボエ(古部賢一)と、コンサートマスター(ミストレス)のソロと、第一フルートの女性の音色と、それに前回もご紹介した、ティンパニーの歯切れの良さに助けられて、最後まで聴きました。

少なくとも、先回のチャイコフスキーよりは、ずっと良い出来でした。

この次に期待しながら、以上ご報告いたします。(2014/11/16・末続)


原稿送付の後のメール:
着飾って「オーケストラを聴きに来る」というのは、それだけ国力に余裕ができた、ということですよね。
ベトナムは旧正月なので、帰国するのは2月になります。だから、来年の新年会はお休みでーす。

11月22日(土)に、斎藤さんがハノイへいらっしゃることになりましたのでお会いする予定です。1月末には、中等部の同級生の女性三人がハノイへ来るので案内をせにゃあならない!(末続)