ジャズと歴史にまつわる話 History of Jazz |
第49回Annual Pee Wee Russell Memorial Stomp | ||
Pee Wee Russell(1906-1969) |
ダリちゃんからのメールは表題のイベントに出演のお知らせだ。Pee Wee Russellの第49回メモリアル・ストンプがニュージャージーで開催されるという。 昔、Pee Wee Russellという古いクラリネット奏者がいた。ミズーリの生まれで、1920年代にセントルイスに行きHerbert Berger’s hotel bandでデビューした。細くて華奢な身体をしていたので「Pee Wee:ちび」というあだ名で呼ばれるようになった。本名は、Charles Ellsworth Russell という。 幼少時代に甘やかされて育ち、それを心配した叔母が「根性を叩き直して真人間にするため士官学校に入れた方がよい」と。それで、イリノイ州のWestern Military Academyに入学したが、次の年の10月に退学となった。 |
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20年代半ばにシカゴに行き、Bix Beiderbeckに出会い無二の親友となる。27年にはRed Nicholsに呼ばれてニューヨークに進出する。30年代の半ばからグリニッジ・ビレッジのクラブ「Nick's」でボビー・ハケットやエディー・コンドンらと演奏した。 無類の酒飲みで、朝起きぬけにウイスキーをコップ一杯飲まないと起きれないという調子だったという。それが祟って40年代初めは活動できない体調となった。アルコール中毒症だった。しかし、奇跡的な回復を見せ、最後の10年はセロニアス・モンクとニューポート・ジャズに出たり、コルトレーンやオーネット・コールマンらとの出会いでFree Jazzの域に達した。
このイベントの主催はNewjersey Jazz Societyである。どういう関連があるのかは想像もつかないが、49回目だという。死去した翌年1970年から毎年続いているのだ。(2018/3/15) |
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