この季節になりますと、ハノイの多くの湖では、ベトナムの国花である蓮の花(ベトナム語でHuong
Sen=フォーン・セン; 英語ではLotus)が咲いているのが見られます。
下の3枚は、ハノイの北西部にある、ハノイで最も大きく美しいタイ湖{Ho(ホー=湖)Tay(タイ=西)}で撮った蓮の花の写真ですが、いかがですか? ベトナムの女性たちと同様、可憐で可愛いでしょう?
この蓮の花の雄蕊(おしべ)の黄色い花粉の高貴な芳香を、茶の葉に移す技法で作られる「蓮茶(はすちゃ)」は、ベトナム独自の銘茶で、かの楊貴妃も好んで飲み、美容を保ったといわれています。
このお茶は、「6〜7月の早朝、池で育てられた蓮のつぼみにあるおしべを取り出し、そのおしべを茶葉と混ぜ合わせて香りを移し、一日置いた後、今度は茶葉を乾燥させるという作業を3回繰り返す」という手法で作られます。「精神を安定させる」という効能もあるそうで、100gのお茶を作るのに120輪もの花を使うとのことです。
蓮の花の雄蕊(おしべ) |
蓮茶 |
また、蓮根はご存知のように古くから知られた食材で、デンプン質、カリウムを多く含み、ベトナム料理でも、バラエティに富む料理の食材に使われています。
更に、蓮の実は甘みがあり栗実の様な食感ですので、デザートやお菓子に用いられます。中国では月餅に蓮実を用い、サラサラ食感をもたらしています。
蓮の実のデザート
下の写真は、僕の大好きな「蓮の茎のサラダ」で、ハスの茎の酢漬けに、海老、にんじん、豚肉の薄切り
を加え、唐辛子、香菜、塩、砂糖、ニョクマム、などで味付けしたサラダです。
蓮の茎のサラダ
ハノイへ遊びに来てくれた友人には、必ずこれを御馳走する事にしておりますので、これを味わいに、皆様も是非ハノイへお遊びにお出で下さい。
(2016/6/20)
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