歌をつくる人にまつわる話
The Story of Songwriters

(47) Mitchell Parish Stardust


Mitchell Parish(1900 - 1993)

星の数ほどあるポップソングの中で”スターダスト”ほど素晴らしいバースはないといわれます。ミッチェル・パリッシュ作詞・ホーギー・カーマイケル作曲になる名曲中の名曲であります。

リトアニア生まれですが、0歳の時にアメリカに移ってきました。本名はMichael Hyman Pashelinskyといいますが、移民してきた時に、苗字をParishに変え、作詞家になる1919年に名前をMitchellに変えています。

1920年代から50年代のいわゆるTin Pan Alley時代のソングライターですが、Irving Millsの音楽出版社Mills Musicにいたのだそうです。"Sweet Lorraine" (1927), "Star Dust" (1929), "Mood Indigo" (1931, uncredited), "Sophisticated Lady" (1933), "Don't Be That Way" (1936), "Deep Purple, " "Moonlight Serenade" (both 1939), "Sleigh Ride" (1950), and "Volare" (1958)などはすべてParishの作詞です。

    

NASAに”STARDUST”というMissionがあることをご存知でしたか?今年、日本では小惑星探査機「はやぶさ」が7年ぶりに帰還してニュースになりました。

NASAのロケットは1999年に打ち上げられています。帰還したのは2006年、やはり7年後だったのです。

目的は太陽系誕生の頃の物質の探究です。彗星の粒子は太陽系が誕生した数十億年前のStardustが氷に包まれているのだそうです。つまり、太古の物質をそのまま保存していると考えられるわけです。鉱物的な分析だけでなく、有機物の分析なども行なわれました。これは生命の起源を解き明かす足がかりとなります。

これが”STARDUST”の使命なのです。ワシントンのスミソニアン博物館にはStardustの展示があります。

カーマイケルとパリッシュは草葉の陰で「おー、ものすごいことになってしもうたなぁ」とつぶやいていることでしょう。(2010/8/25)

    


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