歌と歌手にまつわる話

(17)  I Left My Heart In San Francisco に2番の歌詞を見つけたりEnglish version   
トニー・ベネットの1962年の看板ソングですが、カーメン・マックレーのレコード(Carmen McRae "Song Time"←これ間違い)に2番の歌詞がありました。もともとはありません。カーメンの作詞になるものと思います。あの人は若い頃、ソングライターだったのですからありうる話です。16歳のとき、ビリー・ホリデーのために"Dream of Life"という歌を書いています。

"I took a trip left San Francisco"と歌い出すのです。大方の人がこの歌詞は聞いていないと思います。お勧めです。

この歌をレパートリーにしている方、憶えると気持ちいいですよ。(1998.10)

長い間、間違いのまま過ぎてしまいました。モンカーさんが上記のカーメンのアルバムが間違いと書き込みをしてくださいました。爵士樂堂の勘違いで、"Live in Bubba's"と書いてあったのです。みなさん、失礼しました。2番の唄いだしの歌詞も、うっかり"left"を"from"と書いてありました。これも修正です。(2004/3/19)

今日は、2019年2月28日。Bigbirdと名乗る読者がこのページを見て私の間違いを見つけてくれました。ご丁寧に下記のメールが届きました。

I Left My Heart In San Francisco の2番の歌詞の話があり、さっそくCarmen McRae の "Song Time" を購入しましたが、残念ながらこのアルバムでは1番しか歌ってませんでした。

YouTubeで検索したところ、2番を歌っているアルバムは"Live at Sugar Hill, San Francisco" であることが分かりました。

 

そもそも私が聴いたレコードはこのライブ盤でした。探し出しました。

モンカーさんが教えてくれたアルバム”Song Time”は確かに一番しか歌っていません。CDがありましたので確めました。鵜呑みにしていました。

この稿は、修正に修正が重なるという運命のページとなりました。(2019/2/28 追記)


Carmen McRae/in person/San Francisco

さらに別ページが生まれました。⇒I Left My Heart In San Francisco 2番の歌詞再考 

(2019/9/10)



(18) トニー・ベネットはジャズ歌手か?
トニー・ベネットはコンサートのときに必ずこう言います。「わたしはアメリカの"Popular Singer"です。これから皆さんにお聴かせしたい"American Songs"を唄います」と。

Tony Bennett(1926- )
彼自身はジャズ・シンガーだとはいいません。シナトラの周囲のシンガーはジャズシンガーと呼ばれる人はいません。

サミー・デイヴィスJr.もディーン・マーチンも。しかし、この人たちは何シンガーでもかまいません。何かの範疇にはめ込もうとするのは日本人の悪い癖です。何でも分類したがる人が多いです。なに、アメリカ人にもそういうところがあるようです。

シナトラをして「金を払って聴きたい歌手はトニー・ベネット」と言わしめた話は有名です。

2000年は彼のデビュー50周年、節目の年です。

そのポップシンガーのトニー・ベネットをジャズ歌手に育てた人がRalph Sharonでした。2000年のサントリーホールが最後のステージでしたが、その後も元気で91歳まで長生きし2015年4月に天寿を全うしました。 ⇒ 訃報


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