歌と歌手にまつわる話

(90) いい歌なのに聴く機会が少ない Nevertheless

Neverthelessという名曲があります。Words by Bert Kalmar, Music by Harry Ruby, (1931)です。Bing Crosbyがヒットさせました。その後に、Mills Brothers, Frank Snatraです。私がこの歌のとりこになったのはMills Brothersを聴いたからです。

数年前ににLureという今はなくなった女声ジャズコーラスが唄って、我々を唸らせました。アレンジを変えて、このグループの後継ぎといっていいGoodiesが今度唄うことになったというメールが昨晩来ました。

早い話が失恋の歌です。さびのところの訳です。

”どういう訳か、ひと目見たときからわかっているのです。
初めは素晴らしいんだが、あとでぶっ壊れたハートだけが残るって。
それでも、君のことが好きなんだ。”

未練たらしいあきらめの悪い男の歌ってところですか。
わっはっはっはっは。いや、女だって唄っています。同じこと。

このKalmarとRubyというコンビの曲で有名なものに、musical Good Boyの”I Wanna Be Loved by You”(1928)があります。唄ったのは、"Boop-boop-a-doop" girlのHelen Kaneです。ベティさんのモデルになったと言われます。

後にマリリン・モンローがまねしてリバイバルしました。モンローがオリジナルだと思っている人が意外と多いのです。ププッピドゥ〜♪(2007/5/28)


Helen Kane(1903-1966)

 "Nevertheless" by the Mills Brothers VIDEO

このビデオは、1981年、コペンハーゲンのチボリ公園で開催されたミルス3人兄弟のラスト・コンサートで録られたものです。この時、ハリーは糖尿病で既に目が見えなくなっていました。

帰国し、間もなく3男ハリーは亡くなり、次男ハーバートも引退し、4男ドナルド一人が残されました。その後、ドナルドの次男、John Uが親父を助けて1999年、ドナルドが亡くなるまで続けました。

ドナルドが亡くなる少し前に、エルマー・ホッパーが入り、2019年エルマーが急逝するまで2人でミルス・ブラザースを守って来ました。 ⇒ ミルスのページ (2020/3/26) 


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