Sunday Morning Coming Down カントリーにも素晴らしい歌が

Kris Kristofferson
(1936- )
ジャズ関係の方でこの歌を知っている方はドリーと懇意の方しかいないのではないかと思いますが、ドリーの十八番中の十八番です。もともとKris Kristoffersonというカントリーのシンガー・ソングライターが1969年に書いた歌なのでジャズの人達はほとんど知りません。彼自身以外ではJohnny CashやWillie Nelsonらがヒットさせておりますが、翌1970年にCountry Music Association Awardsを獲得した有名な歌なのです。私は作者自身の歌がシンプルな中に心情がよく表れていて好きです。

Rita Coolidgeは1973年に彼の奥さんになりました。

日本のカントリー歌手のどなたかが歌っているのかもしれませんが、わたしは聴いたことがありません。

カントリー歌手の歌はギターでブンチャカブンチャカ刻みながら歌います。しょうがないよねえ。クリストファーソンの歌もジョニー・キャッシュの歌も聞きました。

悪いけれど、ドリーの歌は格が違います。幕下と横綱くらいの差があります。


Dolly Baker and Takashi Arifuku, 2001
photo by A. Umebara
わたしは80年代の初めにドリーの歌を初めて聴き、それ以来、唄い続けてもらいました。ずーっとこの曲のピアノ伴奏をしてくれたLamp Lightの有福さんがお店を畳んでしまったので、たまにしか聴くことが出来なくなりました。1993年、彼女がCD発売記念に開いた虎ノ門ニッショーホールでのコンサートでは、前田憲男のアレンジ、ピアノとフルバンドで唄いました。ドリーの後見人、沢田靖司もこの曲の伴奏をしたことがないのです。

それから6年後、1999年12月の沢田靖司の還暦コンサートでこの歌を唄いました。最高の出来だったのではないでしょうか。アレンジはギターの細野義彦が新たに書いたものでした。原曲の味を生かし上手くアレンジしたものです。

家族のない、一人ぼっちの男の寂しさを唄っている歌なのです。この歌は妻に先立たれたり、家族に見捨てられたりした人の身に「ぐっ」としみ込んでくるのです。歌詞も曲もたまりません。ドリーは一人ぼっちで東京に住んでいますから、彼女のフィーリングは胸に迫るものがあります。

さあ、おばあちゃんの1999年12月1日の熱唱です。

 

Sunday Morning Comin' Down Lyrics

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