年頭の一枚 1999 豫園の龍墻(中国・上海) |
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上海の町は北京とは違い大阪のような商業都市です。1995年に華東師範大学を訪れた折に豫園という昔の金持ちの庭園に連れて行ってもらいました。今は公園になっています。 その豫園の中にこのような龍を形どった白い土塀がありました。龍墻(ロンシャン)といいます。中国では龍はいたるところに使われる縁起ものですが、ここのは一風変わっていました。土塀の瓦が龍の形をしているのです。要するに鬼瓦の装飾芸術があると思ってください。 1842年、アヘン戦争に敗れた清朝は「南京条約」で上海を開港しました。1845年にイギリス租界が始まり、アメリカ租界、フランス租界、日本租界も出来て、上海は中国であって中国でない時代が続きました。租界とは治外法権地域を言います。上海はこの時代に発展した地域で、意外と歴史は浅いのです。 戦争中、日本ではジャズは「退廃的音楽」と禁止されましたが、上海ではジャズが生き続けました。そこで、戦時中上海に渡った日本のミュージシャンがたくさんいたのです。 私がはじめて上海に行ったときも、高級ホテルにはジャズ・バンドが入っていました。「爵士樂團」というのです。爵士樂とは中国語でジャズのことをいいます。 原画(はがき大) Rotring Art Pen Graph(0.1mm) |