年頭の一枚 2017

Hotel du Louvre
(Paris)

1993年の夏、ポルトガルのリスボンでOR国際会議が開催された。リスボンから列車でポルト経由でマドリッド、バロセロナを巡り、いつものようにパリで打ち上げをやって帰国するという日程で2週間の旅を計画した。パリに立ち寄るのは私の行きたいシャンソニエがあるから。その上、美味しいものを食べに連れて行くので、OR学会の旅行団は70年代から大勢の参加者が集まった。

私が最初にOR学会派遣の視察団について行ったのは1971年が最初で、団長の松田武彦先生の鞄持ちと団員のお世話係を仰せつかった。この視察団の準備作業を手伝いながら見倣って80年代、90年代のIFORS(OR学会国際連合)、APORS(アジア太平洋OR学会連合)が主催する国際学会の旅行団企画を担当してきた。私が企画したすべての旅行の添乗員をしてくれた近畿ツーリストの沢田建次さんはどうしているのだろう。

この時は、ルーブルの裏側に位置するHotel du Louvreで泊まることにした。これも私が一度は泊まりたいホテルだったからである。およそ150年前、欧州使節団に通訳として同行した福沢先生がここで泊まったのが理由だ。

このホテルは1855年に建てられたもので、外観は全く変わらず残されている。

1月10日は福沢先生の誕生日である。子供の頃、この日は「紅白の大福」をもらって帰った。後になって、「福沢の大先生だから大福なのだ」と洒落に気が付いた。

というわけで、2017年の「年頭の一枚」は、福沢先生が泊まったHotel Du Louvreであります。

原画(B5) ぺんてる筆文字サインペン