年頭の一枚 2013

ベイブリッジ (The Bay Bridge)
(San Francisco−Oakland)

これまでアメリカの絵を描いていません。それはヨーロッパのような絵の題材となる中世の建物がアメリカではなかなか出会えないからです。

それでも今年はなんとかアメリカと思いながら古い写真アルバムをひっくり返して、サンフランシスコの橋にしようと思いました。誰もが思い浮かべるのはGolden Gate Bridgeです。しかし、1973年の映画「追憶」でのベイ・ブリッジのシーンが頭の片隅に残っていました。

ここに描かれたのは丁度SFOとOaklandの間に浮かぶYerba Buena Islandからサンフランシスコ側を見た景色です。Transamericaのビル影が見えているでしょ。

ご承知のようにこの橋は2階建てになっていて、それぞれが一方通行の自動車道路になっています。「追憶」の映画では、上り下りの一方通行を逆にして映画を撮影しました。アメリカらしいです。

サンフランシスコからベイブリッジを渡るとオークランドです。その先の町がバークレーです。われわれが用があるのはCalifornia大学Berkeley校です。1984年のことです。OR学会の視察団の皆さんを引率して、バークレーでセミナーを開いてもらいました。昼間のセミナーが終わると、毎夜、皆さんは地下鉄(BART)に乗ってサンフランシスコまで遊びに出掛けたものです。随分昔になりました。

この映画の主題歌、バーバラ・ストライザンドの”The Way We Were”は後々まで歌われるヒット曲となりました。

瀬戸大橋が出来るまでは、これが世界一長い吊り橋だったのです。

原画(A4版) Pentel 筆文字サインペン