ジャズとコーラス |
(1) ジャズ・コーラスの草分けは女性コーラス Boswell Sisters |
ジャズコーラスの最初のレコーディングは1920年代の半ばに、エラ・フィッツジェラルドのお気に入りだったConnee Boswellの姉妹によるコーラスです。ニューオリンズでそれぞれが楽器(piano, violin, banjo, cello, saxophone,guitar)をやっていたのですが、楽器を捨ててコーラスをやりだしたのです。ラジオで彼女たちの歌が流されるようになったからです。 彼女らのハーモニーのスタイルはtight-knit harmoniesと言われます。こう言えばわかるでしょ、何となく。 すでに1925年に"Nights When I'm Lonely"という歌をレコーディングをしています。30年代の半ばまではラジオで大変な人気を博していました。ニューオリンズ・ジャズの流れを組むコーラスです。 |
Vet(1911-88) Connee(1907-76) Martha(1905-58) |
私のお気に入りは、サッチモのスキャットのレコーディングで有名な"Heebie Jeebies"です。これがいわゆるボズウェル・サウンドというものです。VetとMarthaは1936年に引退しましたが、Conneeは50年代半ばまでソロ・シンガーとして活躍していました。 それから70年後の今、この歴史的なグループをイミテートするするグループが活動をしています。一つはJan Shapiroというジャズ歌手が、Boswellmania!というグループを作っています。Heebie Jeebiesを聴いてみますか? もうひとつは、The Pfister Sistersというグループでもう30年近くもボズウェル・サウンドをそのまま唄っています。It's The Girlを聴いてみてください。 それでは、ご本家のHeebie Jeebiesのビデオクリップです。
ついでに It's The Girl もどうぞ。 もっと驚きなのは、わが国で昭和の一桁時代にコロンビアに、コロンビア・リズム・シスターズという女性ジャズコーラスを編成し指導した方がいます。男のグループ、リズム・ボーイズも編成しています。日本で最初のジャズコーラスです。この方は中野忠晴といいます。この人の話は、この楽章の最後の方にあります。 2008年のPfrister Sistersのパフォーマンスがあります。 |