爵士楽堂主人の録音室

When October Goes
lyrics : Johnny Mercer / music : Barry Manilow
1984

 

珍しく新しい歌だが、80年代、90年代になっても突然変異のようにいい歌が稀に生まれてくる。不思議なものだ。

この歌はマーサーの死後、デスクの上に書きかけになって残っていたマーサーの遺作である。その詞をマーサー未亡人はバリー・マニローに作曲を依頼したのだ。

バリー・マニローの最初のヒット曲は”Mandy”という歌なのだが、マーサーの愛娘の名前と同じだったことから、マーサー夫婦はバリー・マニローを他人だと思えなかったという関係があったのだそうだ。

マニローは若いころから優れた才能を持っていた。私はきっとシナトラの後を継ぐ大歌手になると初来日した時に思った。1983年だった。そう思い、人にもそう話してから30年が経った。シナトラを継ぐ歌手になったでしょうか?

 

マーサーが死んだのは1976年です。それから8年後になってこの歌がアルバム「2:00AM Paradise Cafe」で歌われたのです。

丁度、この歌を4声コーラスに編曲しているときに、我々を大事にしてくれた世良 譲さんが亡くなりました。そこで、世良さんにささげるつもりで、2004年2月にそっとレコーディングした音源です。

現在はFemale Jazz Singers(通称FJS)という女声ジャズ合唱団のレパートリーとなっています。


Lyrics

And when October goes
The snow begins to fly
Above the smokey roofs
I watch the planes go by

The children running home
Beneath a twilight sky
Oh, for the fun of them
When I was one of them

And when October goes
The same old dream appears
And you are in my arms
To share the happy years

I turn my head away
To hide the helpless tears
Oh how I hate to see October go

I should be over it now I know
It doesn’t matter much
How old I grow
I hate to see October go