爵士楽堂主人の録音室

In This Whole Wide World
Gene Roland / Jacques Coscales
1955

 

フォー・フレッシュメンはスタン・ケントンに見出されて有名になりました。そのケントン楽団のアレンジャーとベーシストがフレッシュメンのために書いた歌です。

高校生の時にレコードが擦り切れるくらい聴きました。そして、あのテンションコードのオープンハーモニーを聞き取ろうとしました。

実に不思議でした。ドとシが同時に聞こえてきます。耳がおかしくなったのかと思うのですが、確かにドとシが歌われています。これは不協和音です。平行5度なんて平気で出てきます。音楽の授業で習わないことが歌われています。しかも心地がいいのです。

1950年代の後半、17歳の私の姿です。

このコーラスは2004年にレコーディングし直したバージョンです。オージーサンズの課題曲としてサンプルを作ったものです。


Vince Johnson #22

信じられないような話ですが、フレッシュメンのバリトンを歌っていたVince Johnsonが私が歌ったこのバージョンのファイルをCDに入れて持って帰りました。

キーを4度下げて歌っているのですが、「違和感がない」と感心してくれたのですよ。息子のように大事にしていたFreshmanでした。


Lyrics

In this whole wide world,
Is there no one to love me.
In this whole wide world,
Is there no one to care.

Will I ever find,
One who'll give me the peace of mind
Who's affection will never wear
Who will always be fair

In this whole wide world,
Is there no one to hold me.
Is there no one girl,
Who will always be there.

And when all is done,
Will I be her only one.
In this whole wide world.