シナトラにまつわる話

サルーン・ソング One For My Baby


Frank Sinatra(1915-1998) 


Fred Astaire(1899-1987)
酒場の歌をいいます。バーテンを相手に恋の悩みなどをブツブツ打ち明ける。ふられた淋しさを紛らわす。そんなジャズ・ボーカルをサルーン・ソングといいます。

大好きなハロルド・アーレンの"One For My Baby"という歌をシナトラやアステアは歌唱で演技をします。さすがに役者なんですね。うならせます。



Tony Bennett(1926- )


Johnny Mercer

トニー・ベネットは初め他の歌手と同様にスローで唄っていたのですが、ラルフ・シャロンはブギウギに編曲しアップテンポでに唄わせています。

"I got a routine, I dropped another nickel in the machine"

と歌うところがあるのですが、トニー・ベネットのロンドンのコンサートでお客が"nickel in the machine"というところで「ワッ」と笑ったのです。なぜ笑ったのか分かりません。変こと、ずっと気になっていました。

nickel=5セントのジュウクボックスは安いので可笑しいのか、それとも、もともとジョニー・マーサーが書いた歌詞は"another quarter in the machine"だったのかもしれません。いつかどこかでこんな歌詞を見たか、聞いたかしたような憶えもあるのです。

そう、大事なことを思い出しました。"nickel in the machine"というところを、重ねて唄ったのでした。「おい、5セントだぜ」と念を押していたのです。なぜ、念を押したのでしょうか。相手がイギリス人だからでしょうか。これでだいぶおかしくなってきました。(何年もたって最近やっと理解できたようなので書き足しました。英語力が弱いことをさらけ出したようなものです。)

こんど聴いたら、きっと笑えるでしょうか。

作詞者ジョニー・マーサーご本人が唄っています。やはり原詩のままではなく、ところどころ歌詞を変えて唄っています。憎いおじさまです。