歌と歌手にまつわる話

(40) これはマーサー流のパロディだ!Something's Gotta Give

Iosif Ivanovici
(1845-1902)

Johnny Mercer
(1909-1976)
イワノビッチ作曲「ドナウのさざ波」のパロディとみています。ウィットに富んだマーサーの仕業です。1955年のアカデミー賞にノミネートされました。当時、シナトラはもちろんのこと、フレッド・アステア、エラ・フィッツジェラルド、サミー・デイビスJr.、メル・トーメらが唄ったヒット曲です。

マーサーご本人の歌もご機嫌ですが、最近ではサリナ・ジョーンズの歌が素晴らしい出来ばえです。

"Anniversary Song"も同じ曲に、これは完全な下敷きで、Al Jolsonが歌詞をつけました。

パロディではありませんが、Borodinの "Polovtsian Dances"からとった"Stranger in Paradise" , Ravelの"Pavane"のテーマからとった "The Lamp is Low" などはクラシックのピースから作り出されたポピュラーでよく知られています。

このようにクラシックの曲を下敷きにした歌は数多いです。今年になってサリナ・ジョーンズがクラシックの名曲のピースに歌詞をつけ、ジャズ風に唄ったCDが発売されました。ヨーロッパでは"Classic Salena"、日本では"Romance with Beethoven, Bach, .... and Salena Jones"(Victor)というタイトルで売り出しました。アルバム全曲がクラシックを題材としているCDは珍しいです。

「あんまり面白くない」と言ったら「自分が唄ってみようと思わないんだろ」と返ってきました。サリナは私の興味をよく知っているのです。1曲だけ面白いのがあります。ベートーベンの月光の曲仕立てで”You've Got A Friend”を唄っています。銀座でやったライブの時に、私のために歌うといって歌いました。これは、感動ものでした。
 

”Something's Gotta Give”は大好きなので以前から自分のレパートリーにいれていたのですが、2008年の夏前に女声トリオのコーラスアレンジをして唄ってみました。マヌエラ・シスターズがこれからこの歌を練習することになっています。

11月のマヌエラでのミニライブで唄う予定です。 わかGの1人コーラス


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