FRIENDS OF OZSONS

想い出の世良さんの50周年コンサート


Kohji Tohyama
(1951- )

遠山 晃司

世良 譲トリオをはじめ、日本の有名なジャズコンボのベーシストを歴任して、総ざらいと言っても過言ではありません。特に歌の伴奏には定評があり、多くのベテラン歌手が彼のベースで歌いたがるのです。何故か?

どうやら、遠山晃司と一緒だとスイングしやすいのです。人に聞いたわけではありませんが、遠山さんのベースで唄ってみると解るのです。オージーサンズはよく遠山さんのベースで唄うことがあります。

ジャズボーカル大賞を受賞した峰 純子は、遠山晃司トリオの伴奏で最後まで唄っていました。モンタレー・ジャズ・フェスティバルなど、海外での出演もあり、日本を代表するベーシストのひとりです。

さて、遠山さんは何でも独学で勉強し、人並みはずれたところまで会得してしまう向学心の旺盛な人です。つまり、子供の頃から、好奇心のカタマリだったのでしょう。それが、この歳になっても続いているわけです。エジソンがベースを弾いていると思えばいいのです。

遠山さんはパソコンで、ライブのフライヤーやご案内など作ってファンに送っています。もちろん、インターネットもやるのですが、人にはメールアドレスを教えません。メールが来るのが面倒くさくていやなのです。それじゃ自分もメールを出すことが出来ません。出すと、アドレスが知られてしまうからです。ですから、名刺にはメールアドレスを決して印刷しようとしませんでしたが、やっと最近アドレス入りの名刺を持ち歩きしています。

しかし、若Gのところには何か困ったことがあると、相談のメールを出さないとならないことがあるのです。そんなわけで若Gはずっと以前からメールのやり取りをしていました。

コンピュータ・ウイルスが蔓延って、防御のしていないパソコンは軒並みシステムが破壊されました。その被害だったのしょうか、遠山さんのWindows 98のファイルが1,2個壊れてしまいました。

若Gのところに、どうやって修復すればよいかを尋ねてきました。事細かに修復のステップを送り返しました。当然、システムCDがあると思っていたのです。ところが、プレインストールのパソコンだったので、CDがないのです。若Gのインストラクションは役に立ちません。実際は、ハードディスクの中にCDに代わるものがすべて入っているのです。しかし、普通の人はどんなファイルがどこに入っているか知らないでしょう。

遠山さんは、もう一度、わかGに助けを求めることはしませんでした。負けん気が強いのです。世の中はWindows 2000が使われている時代なので、Windows 98の本を買おうと思っても、なかなか売っていないのだそうです。何とかいう古本屋に行って見つけてきました。

解説書を紐解いて、ハードディスクのオプションというフォルダに破損したファイルがあることを突き止めて、パソコンを自分ひとりで修復してしまったのです。

「オー、動いた!」

うれしくて、誰かに聞いてもらいたい気持ちです。若Gのところにメールが来ました。どうやって修復したかをつぶさに書いてあるのです。驚きましたねぇ。うちの学生たちでも、そこまでやってしまう者はいそうもありません。院生にはいるでしょうがね。

「少しは褒めてもらえるか?」と言うのです。

「いやぁ、すごい!」って褒めました。本当に偉い人です。遠山さんはベーシストでコンピュータ技師ではないのです。うちのグータラ学生よ。遠山さんを見習いなさい!

遠山さんとは、こんな人なのです。

これはDVDのジャケットですが、遠山さんの自作です。1997年のベニー・カーターと世良譲トリオ+尾田悟のライブビデオです。90歳になる直前です。

昔、自作の地図をWordで作成するのにどうしたらよいかというお尋ねがあり、地図を作成するためのテクニックを伝授したことを思いだしました。

ベニー・カーターが遠山さんに見えてきました。

ベニー・カーターは2003年、95歳で亡くなりました。

この貴重なライブのビデオが録画されていたのですね。遠山さんが自作でDVDを作成し、2008年の1月に親しい仲間に配ってくれたのです。ついに、遠山さんはビデオ編集までパソコンでやることをマスターしてしまいました。おそるべきミュージシャンです。

余計なコメントはいりません。素晴らしいの一語です。一気に見てしまいました。

http://jp.youtube.com/watch?v=KX4HJ9ito3I

に一曲投稿しました。ご存知のYou Tubeです。

しばらく音沙汰がないと思っていたら、突然大作を送ってきました。

DVD「峰 純子全集」を作ってしまいました。1984年から2003年までのディナー・ショーやパーティのビデオを編集し制作したものです。どれだけの手間暇がかかるかは、やった者でないとわかりません。

ビデオを取り込んでファイルを作り、そのファイルから必要なところを切り出して編集作業を進めていきます。

そういう気の遠くなるような仕事をして、やっと一枚のDVDが出来上がるわけですが、今回の作品は7枚組の大作です。また、遠山さんにには驚かされました。文章の部分は下記のとおりです。2008/6

峰純子さんは1984年から2003年まで毎年、ディナーショウやパーティを自主企画・制作してきました。いつも、お客様に楽しんで頂けるショウを心掛けていました。安っぽく媚びることなく、自己満足の芸に陥ることなく、いつも人懐っこい笑顔と共に気品を持ってステージに立っていました。

そんな峰さんのビデオ(佐藤敏明さん録音・撮影)が、私の手許にたくさん残っています。ご家族・友人・お弟子さん達に、お裾分けのつもりで編集し、7枚のDVDにしてみました。

私自身も編集していて、チャレンジしつづけ進化しつづけた峰純子さんを、今更ながら驚きと尊敬の念を持って再認識させて頂きました。30年近くの間ステージを共にできた事を、とても幸せに、そして心から誇りに感じています。

遠山晃司

録音:佐藤敏明
カメラ:佐藤敏明・石塚信孝
編曲・編集・制作:遠山晃司

You Tubeのクリップです

http://jp.youtube.com/watch?v=e1Xip8nC68E