歌と歌手にまつわる話

(6) 札幌のライブハウス Day By Day 
(in English, click here)


Suzie Kuroiwa(1947- )

札幌のすすき野、中央区南5条西2丁目 中銀ビル地下1階にDay By Dayというライブハウス(011-521-6635)があります。

オーナーは黒岩静枝(Suzie)というジャズ歌手です。96年の学会で札幌に出掛けたおりに聴きに行き、ライブが終わってから朝まで飲んで語って友達になってしまいました。若い頃にベトナム米軍キャンプめぐりをし、いろいろと苦労をしたものと察しました。その苦労が彼女の歌をソウルフルなものしているのでしょうか。

ジュニア・マンスやジョン・ヒックスといった大物とCDを吹き込んでいます。普通の歌手とはまったく違ったフィーリングでジャズを聴かせます。パワーフルな歌も聴く者を圧倒しますが、わたしは彼女の静かなバラードにも痺れます。度肝を抜かれた歌手です。

Day By Dayで初めて聴いたとき、「誰の歌を参考にして唄っているのだろう」と考えながら聴いていたのですが、なんとも答えが出てこないのです。「ああ、ビリー・ホリデーをまねして唄っている」なんてことよくありますよね。

二人でジャズ談義がはじまり、「この歌のここのところは、こんな風にも唄えるわね」と次々違ったフレーズがポンポン出てくるのです。なるほど、こうやって研究していいフレーズを一杯用意して持っているのです。すごい歌手だと思いましたね。「この人は日本一の勉強家歌手だ」と思いました。

もう一つ、東京に帰ってから何度か手紙をくれました。みごとに美しい文字を書いてくれるのです。文字は人格を表すといいますが、彼女の几帳面で物事をおろそかにしない性格がにじみ出ていました。これにも感心させられました。わたしも手書きの手紙を送るようにしました。

著名なジャズメンがサッポロを訪れると、誰もが彼女の店に遊びにきます。

Official Site ⇒ 札幌Day By Day

2003年4月に銀座のSwingで久しぶりに会いました。いいライブでした。5年ぶりのことです。

ジョージ川口/ニュービッグ4+1がバックでした。ストロボをたかずに盗み撮りした写真でブレてしまいました。この年の11月に亡くなりました。最後の年のライブを見ることが出来ました。

多くの熱狂的なスージーファンが集まってきました。わざわざ北海道から東京まで追っかけてきた人もいました。東京ではなかなか聴く機会が少ないのですが、その度に凄い歌を唄います。口先で唄うのではなく心の底から唄っていますから、聴くものの心を揺さぶります。

ますます、円熟しています。3年前に脳に動脈瘤ができるという大病を患った話を聞きました。道理でしばらく顔を見せなかったのです。元気に復帰してくれたのでうれしいです。

とにかく、そこらのひよっ子とは、歌がまったく違うのす。

彼女のことですから、常に並外れた勉強をしているに違いありません。聴けば解ります。

お聴きになったことのないジャズ・ボーカルファンには一度は聴かせたい歌手です。

スージーを96年に紹介してくれた柔道部の先輩、ジャズ通の小野喜也さんです。札幌までわざわざでも聴きに行く甲斐がある歌手です。

帰りに「また、手紙を書くよ」といったら「また、おこられるのかなぁ」ですって。何の話かわからないでしょ?内緒にしておきます。

2003年は2回もツアーがありました。半年後の10月には私どもの通いなれた赤坂のB Flatで初めてのライブです。

私の前で嬉しそうな顔をしているのは、私の大学での22年後輩で、日本では珍しくストライドピアノを得意とするピアニスト、小川理子です。

10月25日には、ソロピアノ活動10周年のリサイタルが東京オペラシティで開かれますが、私達THE OZ SONSがスペシャルゲストで呼ばれています。

その理子ちゃんもスージーの歌に、感じるものが多かったと感激していました。いや、彼女自身も弾き語りが大好きで、普段のライブではスタンダードを上品に聴かせます。

スージーは歌がうまい歌手である前に、気持ちが温かくて人柄がいいのです。どれだけチャリティ・ライブやコンサートをやったか知れません。 立派で素晴らしい人物です。 歌には人生と人柄がにじみ出るということです。


飛騨高山 日下部民芸館,2005/10/21
 

スージーは歌手生活40周年を迎えました。その記念リサイタルが2005年9月24日、札幌教育文化会館大ホールで開催されました。私にもこのリサイタルの案内をいただいたのですが、大学が後期に入ったばかりの忙しい時期でした。聴きに行けなかったのが残念です。

リサイタルの後、10月は関西、11月は関東と「40周年記念ツアー」を行いました。この写真は大阪から岐阜へ回った時のもので、スージーがわざわざ送ってくれたものです。11月は銀座スイングでライブがありましたが、外せない用事があり会いにいけませんでした。2日後の横浜Jazz Isを予約すれども、これも行かれなくなり横浜の知人に代わりに行ってもらいました。

2007年8月6日に久しぶりに銀座でライブがありました。1年9ヶ月ぶりの東京という話でしたが、2005年の11月は横浜でのライブでは、今だから言えますが大変だったのです。私が聴きに行けないので、横浜の知人が行ってくれたのですが、そこでスージーは体調を崩してしまったのです。関東一円を飛び歩いて疲労がたまってしまったのです。何と救急車に運ばれてしまいました。

今夜のライブは銀座「スウィング」です。超満員のお客様ですが、待ちに待ったお客様ばかりと見受けました。ライブがそろそろ終わりに近づいた時に、スージーはこのページと私のことを紹介してくれました。

2007年2月から3月始めにかけて、札幌でFISノルディック・スキー世界選手権札幌大会が開催されました。ドイツからのスポーツ記者たちの一団がデイ・バイ・デーに訪ねてきました。ドイツでこのページの英語版を読んで「Day By Day」というライブハウスがあることを調べていてくれたのだそうです。

こういうことがあると、英語版のページも伊達ではありません。英語版の翻訳をしてくれたのは、スージーの弟子、本職は英語の教師であるニックネーム「キッシー」という女性です。このページは真っ先に翻訳して原稿を送ってくれたという記憶が鮮明に残っています。

試しに、アメリカのYahoo!で「Jazz House in Sapporo」と検索して見てください。ドイツのYahoo!でも同様です。Day By Dayのページが出てきます。

これが、その時、キッシーが大興奮で私によこしたメールです。

わかさまへ、
今、デイバイデイの尚美さんから電話があって、わかさまのサイトを見て、ノルディックスキーの関係でドイツからのお客様が来ていると!電話で話して、土曜日がレッスンなので行くと言ったら、デイバイデイで会うことに♪わかさまのおかげで、また世界が小さく平和なものに感じられました。ありがとうございます(^.^)ノ〜

きっしーより

さて、今夜の歌の中で印象に残ったのは、"A Lovely Way To Spend An Evening"というバラードです。誰もが知っている、誰もが歌うという歌ではありませんがいい歌なのです。今夜、初めてスージーの歌でこの曲を聴き、それだけでも聴きに行った価値がありました。

Day By Dayのブログが出来ました

キッシーからお知らせです。2009/2/9

さて、今回はお知らせがございます。スージーが、というのかデイバイデイが、とうとうblogを立ち上げました。今後、どのようになっていくのか、まだ未知数で、楽しみにしています♪「もしリンクして頂けるなら是非!」と、マネージャーの許可もいただいております。ご検討のほど、よろしくお願いいたします。アドレスは以下のとおりです。まずはご覧下さいませ。

http://suzie7200.blog14.fc2.com

kisshi拝

Suzie at Little MANUELA

11年前、東京TUCでライブがありました。このときはJohn Hicks Quartetの伴奏でした。John Hicksは周知の通りジャズメッセンジャースのピアノだったモダンジャズピアノの大御所です。そのライブの打ち上げをリトルマヌエラで行いました。

それから11年経った今回、マヌエラのゲストデーに特別出演となりました。マヌエラにはたくさんお客を入れるスペースがありません。そこで、2晩にわたってライブをやることにしたものです。


黒岩静枝(vo)  山下泰司(pf)  山村隆一(bs), 2009/11/11



銀座 Swing 2022/7/1

 


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