ジャズと雑学

(5) バラード

日本人は"Ballad"をバラードと申します。アメリカ人はラドと発音します。あちらの人と喋るときには思い出してください。ただし、日本ではバラードといわないとキザでいやがられます。

もともとは伝承的に歌われる抒情的物語詩のことをいう言葉ですが、ジャズではミディアム・スローからスローなラブソングをバラードと呼んでいます。

"All of Me"は普通軽快な4ビートで演奏されますが、ビリー・ホリデーはその上でバラードのように歌っています。彼女の歌は暗いとか重いとかいう人がいますが、失恋しかかっている歌ですからそのわけがおわかりいただけるでしょうか。もちろん、彼女の歌は黒人の血で唄っていますからそのような印象は強いですね。

逆にスローなバラードの歌のなかで倍テンポできざみスインギーに唄うなんてこともやります。スタン・ケントン楽団出身のアニタ・オデイが、こういう手をよく使ってくれます。たとえば、"When Sunny Gets Blue"などではおみごとです。


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