| 歌にまつわるお話し |
| みんなの好きな All Of Me | |
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ジャズを少々かじった人はこれなら歌えるという人が多いですね。だからと言うわけではありませんが、わたしはほとんど唄ったことがありません。下手だから唄えないのです。ジャズ歌手ならば誰もが唄いますが歌の女王、ビリー・ホリデーが元祖といってよいでしょう。彼女の歌い方がこの歌にあっているせいでしょうか。
じつは、かのルイ・アームストロングがすでに１９３１年に唄い、ビルボード１位のヒットソングになっているのです。 同じく"It's Only A Paper Moon"も人前では唄えません。とにかく難しい歌なのです。この２曲を満足に聴かせる歌手は超一流に違いありません。 |
 Billie and Louis |
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ビリーはレスター・ヤングから"Lady
Day"という名前を頂戴しています。サウンドが似ているでしょ。父親はフレッチャー・ヘンダーソン楽団のギタリストでしたが、家族をほったらかしにしていた人で、その上、母親（籍は入っていない）もビリーを育てていく力も無く、ビリーは一人で育ったようなものだったのです。
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| したがって、彼女は自分の生い立ちに劣等感を抱いていました。もっとも、彼女が生れたのは、父親が１５歳、母親が１３歳の時だったというのですから。 |
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ハーレムのクラブで唄っているところをジョン・ハモンド（妹がベニ―・グッドマンの奥さん）に見つけられ、３３年にベニー・グッドマンとレコーディングしました。その後でテディ・ウィルソンと共演して成功をおさめています。 |
| エラもサラもカーメンもダイナ・ワシントンも多くの歌手がビリーのステージを聴きに来て勉強したということです。とにかく女性ジャズ歌手の第一人者であります。 |
| それが2001年に"Lady Day at Emerson's Bar & Grill"というビリーの歌と話を綴ったミュージカル作品が書かれました。それに、Kim Zonbikという歌手が抜擢され、Billie Holidayを演じています。これについては本章の「(71)ビリー・ホリデーを偲ばせる」をご覧ください。 |
