米山さんとレオポルドの演奏している写真を見てください。語り合うようにして演奏します。二人の演奏はまさにセッションなんです。
「これでどうだぁ?」
「おー、そうだ、そうだ!いいぞ!」
感動的な光景でした。タンゴは情熱的と一言で言いますが、この演奏はジャズ好きのおじさんの横っ面を張り倒すような衝撃でした。ポロポロ涙がこぼれました。
米山さんは1955年生まれですが、2006年に若くして亡くなりました。私がブエノスアイレスで見に行ったときは弱冠31歳か32歳の頃だったのです。
Congres Nacional, Buenos Aires
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それから、90年代の初めに新進タンゴ歌手、ロベルト杉浦に出会いました。芝メルパルクホールでのタンゴコンサートに「間にジャズをはさんで」という主催者のアイディアで、どういうわけか私にお鉢が回ってきました。映画音楽から3曲歌えとのことでコンボであの広いステージでソロで歌いました。20年も前の話です。
ロベルトは名古屋の出身で大谷大学を卒業するかどうかの頃だったと思います。いまでもそうだけど可愛らしくて生意気な坊やでした。「この男はタンゴに命を賭けておるワイ」と思いました。現在は中南米を根城にタンゴとメキシカンボレロを中心にラテンの歌を歌ってテレビにも出演し、あちらの人気者になっています。年に1度は日本ツアーをやっています。今年も11月から12月にかけて帰国します。12月2日に会うことになっています。
彼の紹介ページがあります。 ⇒ ロベルト杉浦
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藤村有弘は48歳の若さで1982年に亡くなってしまった。若い人たちは彼の多芸とその面白さを知らない。後にタモリがハナモゲラ語をあやつり、テレビの寵児となったが、それ以前にわれわれ爺は藤村のユニークな芸を見聞きしていたのだ。(2013/11/1・わかやま
くにひろ)
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