歌と歌手にまつわる話

(76) Bobbe Norris and Larry Dunlap Blue Monk


Bobbe Norris(1939.6.26- )

Bobbe Norrisという歌手をご存知ですか?アメリカでは実力派の中堅歌手として活躍しています。中堅といっても広いアメリカのこと、素晴らしい歌を唄います。ご主人はLarry Dunlapというピアニストで、2003年11月から12月にかけてPhillip Morrisのパーティの招待で来日しました。

そのパーティの後で、いくつかのライブハウスでライブが計画されました。その1つが爵士樂堂の親しいCozy-Lでのライブです。志保澤さんからも薦められていましたので行ってきました。

LarryのピアノでBobbeが唄うと聴いていたのですが、旦那のボーカルは、またまた味わいのあるものでした。


Larry Dunlap (b.13 June 1948)

極めつけは二人のデュエットです。

なかなか聴けないデュエットで最高です。デュエットを面白がったところ、次々とやってくれました。

セロニアス・モンクの”Blue Monk”はいろいろな演奏家が好んで演奏する曲ですが、この二人のデュエット・ボーカルが素晴らしいのです。

”Blue Monk”の歌詞が出ている譜面はありません。ないと知りたくなります。そこで、知り合ったばかりのLarry Dunlapにメールを出したところ、直ちに返事が来ました。もちろん「ブルーモンクの文句」を書いてくれました。


Nina Simone(1933-2003)

これはNina Simoneがつけた歌詞なのだそうです。ご多分にもれず、ニーナは人種差別から逃げて世界各地を転々とし、2000年にフランスに落ち着いた。その3年後に死去した。

いや、そうではなくAbbey Lincolnが、1961年にレコーディングするにあたり歌詞を書き、セロニアス・モンクに了解を得て歌ったものです。どうしてNina Simoneと書いたのか、何も憶えていません。まさか、Larryがそう書いてきたわけではないと思いますが・・・。後年、追記訂正しました。


Abbey Lincoln(1930-2010)

しかし、2人の音源がありません。今度、送ってもらわなくては・・・(2003/12)

BLUE MONK

Goin' alone, life is your own,
But sometimes the cost is dear.
Bein' complete, knowin' defeat,
Keepin' on from year to year.
It takes some doin'.
Monkery's the blues you hear,
Keepin' on from year to year.

Life is a school 'less you're a fool,
But the learnin' brings you pain.
Knowin' at once you're just a dunce,
Trial and error, loss and gain.
It takes some doin'.
Monkery's a slow, slow train,
Trial and error, loss and gain.

Finding your one place in the sun
Doesn't come the easy way.
Shallow and deep, nothin' comes cheap,
Measured by the dues you pay.
It takes some doin'.
Monkery's a broad highway,
Measured by the dues you pay.

Official Site


Larry Dunlapは一度会ったきりなのですが、自分たちのライブの知らせを日本にまで知らせてきます。普段はなかなかメールも滞りがちですが、年賀状は送ってやります。

9月にも案内が来ました。たまには返事でも書いてやろうと思い、「Blue Monkの入ったCDはないのか?」と書いてやったら、先日、「この歌のヒントだ。これでお前さんなら全部分かるだろ?」と言って、1コーラスをメール添付で送ってきました。(2011/10/19)

Blu Monk by Bobbe and Larry


  Index       Next